もう迷わない!おすすめの3列7人乗り輸入車の選び方

みなさまこんにちは。

さて、いまだ収まる様子のまったくみえない新型コロナウイルス禍ですが、我が家夫婦は幸運にも8月上旬までに2回目のモデルナワクチン接種を終えることができました。

しかし、強大な感染力を誇るデルタ株の蔓延によって、コロナ禍は収まるどころか猛烈な感染拡大が続いており、このまま学校が二学期に突入してしまうと、ワクチン接種対象外の子供たちがクラスターに巻き込まれてしまうのではないか、いったいいつになったら安心して外出ができるようになるのかと不安は募るばかりです。

そんな不安を和らげるのは、車に乗ったり車のことを考えたりすることしかありません。ひとり愛車に乗り込んで運転席のドアを閉めた時の、えもいわれぬ安堵感。これは車種を問わず多くの車好きの方が感じられることではないでしょうか。それは単なる現実逃避かもしれません。しかし、終わりの見えないウイルスとの戦いという厳しい現実の中で、明るく穏やかな平常心を保つためには必要なことだと思えるのです。

さて、こんな私にも、見ず知らずの方から「どういう車を買ったらいいのか」とご相談をいただくことがあって、これは大変有難いことだなあと思うわけです。

適当に答えて後になってから「てめえあの時言ったじゃねえか」と叱られてはたまりませんので精いっぱい回答させていただくわけですが、その人にとってどの車がよいかは、言うまでもなく何に重きを置くかで変わってくるわけです。

そこで、「3列シート7人乗りの輸入車」を私なりの基準で選ぶとしたら、どうなるかなあと考えてみたのが、こちらのフローチャートです。

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この画像はすでにTwitterにも投稿していますが、今回はこのフローチャートに沿って、もう少し詳しく解説していきましょう。

■家族の人数
最初の問いは家族の人数。これが一番重要なポイントですね。そもそも7人乗りモデルが検討の俎上に乗るのは5人以上の家族でしょう。4人以下であれば、無限の選択肢の中からどうぞお好きなクルマをお選びくださいという感じです。私も双子が産まれる前は、ぼんやりと「プジョー206の次は、ゴルフかA3か」なんて考えてましたからね。

一方で、お子さんが4人で6人家族となると、3列シート車の3列目を毎回使用しなければなりません。こうなると、一般的なMPVやSUVでは乗降性や積載性など使い勝手に難があります。スライドドアのワンボックスミニバンが唯一かつ最善の選択肢であり、正規輸入車ではメルセデス・ベンツVクラス一択になります。
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メルセデス・ベンツVクラス

2021年7月に仕様変更されたばかりのVクラスですが、ADASは車線維持がLKA止まりで、メルセデス自慢の全車速対応アクティブステアリングアシストやレーンチェンジアシストがつきません。また、2.1リッターのディーゼルエンジンは「OM651」という1世代前のエンジン(※2022年2月の仕様変更で、現行型の「OM654 」にアップデートされています)で、メルセデスウォッチャーから見れば、装備がいささか落ちるのがネックです。

もっとも、そこまでして輸入車にこだわる方もそうそういないと思いますので、このサイズのミニバンを買うなら素直にアルファードかグランエースですよね。

■1台に6人以上乗る​可能性がある
都市部の1台持ちには羨ましい限りですが「いざとなったら奥さんの車も出して2台で行けばいいし」という方も少なくないと思うんですよね。そういう方にとっては、あえて重く大きな7人乗りを選ぶ必要性も低いと思いますので、無限の彼方へさあ飛んでいけと。

■スライドドアが必要?
我が家のように5人家族で1台持ち、さらに時には祖父母やお友達を乗せたいとなると、やはり3列シートの7人乗りが必要になってきます。ここで「スライドドアでなければ絶対嫌だ。」という場合、現時点での選択肢は、先述のVクラスを除けばフォルクスワーゲン・シャランのみです。
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フォルクスワーゲン・シャラン

現行シャランの日本発売は2010年で、すでに11年目に入りました。プラットフォームも5〜6代目ゴルフのPQ35プラットフォームを伸長したPQ46と旧世代のもの。しかし、地道にアップデートを重ねていて、円熟の境地に達しているといっていいかもしれません。

ACCにレーンキープアシスト、ブラインドスポットモニタリングなど、最新ではないものの一通りの運転支援システムは装備され、ブレーキホールドもついてきます。ただし、インフォテイメントシステムは純正ナビと統合された「Discover Pro」ではなく、ナビ機能のない「Composition Media」というものになるようです。

なお、シャランのようなMPVは本場の欧州でも販売が低迷しており、5年以上前から廃止の噂が絶えません。英国ではシャランの販売は既に終了したとの報道もあり、後継車種の計画もないことから、日本仕様の新車が手に入るのもいよいよ最後のチャンスかもしれません。

■2列目にチャイルドシートを2台以上置く
5人家族でお子さんが小さい間は、チャイルドシートを複数台置くというケースも多いと思います。年齢によって、チャイルドシートが3台だったり、チャイルドシートとジュニアシートを組み合わせたりするのです。

例えば我が家は長女が2歳半の時に双子が生まれて5人家族になりました。その時は長女が幼児対応ジュニアシートで助手席、双子が2列目に後ろ向きチャイルドシート、妻が2列目の中央に座るというレイアウトでした。こんな感じですね。

プジョー308SW (先代T7)にジュニアシート1台とチャイルドシート2台を載せた図。
このレイアウトは、前車プジョー308SW(T7)の2列目が3席独立式だからできたのであって、通常の40:20:40だと中央が狭すぎてできないんですよ。上の子の齢が離れていて小学生くらいであれば2列目中央に座れるかもしれませんが、そうなると今度は「狭い」というクレームが出そうです。かといって、この構成で3列目を常時使うのも厳しいのです。

そうなると、やはり2列目が3席独立式であると非常に使い勝手がよくなります。現行モデルでは、先述のVクラスやシャランを除くと、プジョー5008やシトロエン・グランドC4スペースツアラー、フォルクスワーゲン ・トゥーランになります。これら3車種の詳細は後半で説明します。
■有り余る予算と広大な駐車スペース
さて、子どもが小学生にもなり身長が120cmを超えてくると、背もたれ付きのジュニアシートでは体格的に窮屈になってきます。そうはいってもシートベルトを正しく装着するには身長140cm以上必要ですので、ブースタークッションや座布団などを使って調整することになります。ここまでくると、家族5人であっても、後部座席が40:20:40の通常のレイアウトでも問題はありません(家族の体格にもよることは言うまでもありませんが)。
ここで、1,000万円超の予算とフルサイズ(5m超 x 2m)の駐車スペースがあるぜ、という方は、ハイソサエティ方面があります。メルセデスであればGLEやGLS、BMWはX5やX7、アウディQ7 、ボルボXC90、ランドローバー・レンジローバースポーツ、ディスカバリー(スポーツではない方)など、意外に多くのモデルがあるのです。

BMW X7
そんな予算はないし、我が家のように4.6m級でも車庫証明の取得に難儀したという方もおられるかと思います。大丈夫です。まだまだ選択肢はあります。
■リセールバリューが気になる?
ここで気になる問いがあります。「おい、リセールバリュー大丈夫なのか?」と。私はGLBに乗る前はフランス車という、およそリセールバリューや残存価値とは程遠いというかタブーな世界におりましたので不勉強なのですが、現実的には、3年後や5年後にいくらで売却できるのかによって、経済性は大きく変わってくるわけです。

新車時の車両価格が500万円だったものが、3年後に6割減価してしまったら残価は200万円、3割の減価で済めば350万円ですからね。本体価格とは別に「実質的にいくらで乗れたのか」が全然違ってくるわけです。

メルセデス・ベンツのリセールバリューが高いとは言いませんが、我がGLBのリセールバリューは目下絶好調で、なんと登録後1年近く経った車両が定価で下取られたという話もあるようです。中古車サイトでも、どう考えても定価以上で販売されているような個体もあるのが現状です。

我が愛車、メルセデス・ベンツGLB。
もちろんGLB人気の高騰は一時的なものであり、発売から月日が経ち、強力なライバル車種が登場し、現在半年以上とされる新車の納期が正常化すれば中古車価格もこなれてくるのかと思います。また、3年後5年後にどうなっているかは、その時の需給次第よるためなんともいえません。
不確実なリセールバリューの話は置いておくとして、GLBのいいところは数え切れないほどたくさんあります。特に「ワシはとにかく高性能なADASでラクをしたいんじゃ!」という方にはもってこいです。
価格は安くはありませんが、かといってプジョー5008あたりと比べてそれほど価格差があるわけでもありません。比較的リーズナブルな価格で高次元の運転体験を味わうことができるのです。まあこれは売れるわなあ。
そんなGLBにも弱点があります。それはオフロード性能。少し厳つくて四駆っぽい外観ですが、私の200d FFの悪路走破性は普通車と何ら変わりません。2021年8月時点では、GLB 200dに4WDの4maticがラインアップされていますが、それとてオフローダーとは言い難いのです。
現実的な予算内で3列シート7人乗りの輸入車が欲しいけど、自宅の前が未舗装で頻繁にぬかるんでいる、この車で泥濘地を走り抜けなければならない、という方には、ランドローバー・ディスカバリースポーツがあります。この車を選択する大きな理由は、やはり渡河水深60cmをはじめとする本格的なオフロード性能ではないでしょうか。
ランドローバー・ディスカバリースポーツ

逆の見方をすれば、外観はシャープで上品だし内装の雰囲気も上品なディスカバリースポーツですが、4WD性能を求めるのでなければ、あえてお勧めする理由もあまり思いつかないのがこの車です。サブでジムニーを買った方が幸せかもしれませんね。私は試乗したことはありませんが、下取り価格はなかなかいいらしいですよ。
■実用性と価格のバランスは、やはりフランス車
「俺はリセールバリューなんて気にしないぜ」という漢気のある方、また、先述の通り2列目にチャイルドシートを2台以上置く方には、プジョー5008とシトロエン・グランドC4スペースツアラーという選択肢があります。
ご存知の方も多いと思いますが、グループPSAの同じカテゴリーの車ですので、スペックは大変似通っています。両車ともにPSAのEMP2プラットフォーム。最大400Nmのトルクを発する2.0リッターディーゼルエンジン。トランスミッションは安心のアイシン製8速AT。サイズもどちらも全長4.6m強、全幅1.8m強、全高1.7m弱とほとんど同じ。価格はスペースツアラーが425万円(Shine BlueHDi)、5008が506万円(アリュールBlue HDi)です。

プジョー5008

スペースツアラーと5008では80万円近い価格差がありますが、ブランディング的にはプジョーの方が少しプレミアムな位置付けなので、エンジン出力が15馬力ほど大きかったり、内装も少し高級感があったりします。

装備面での大きな違いとしては、スペースツアラーのレーンキープアシストが「車線からはみ出しそうになると、自動的にステアリングに反力を生じさせ、はみ出しを防止する」という受動的な機能であるのに対し、5008は近頃のアップデートで、積極的に車線中央を維持する「レーンポジショニングアシスト」が装備されるようになっています。

また、スペースツアラーではパッケージオプションのシートヒーターやフロアマットが5008では標準装備されるなど、細かな装備の違いがあるようです。

シトロエン・グランドC4スペースツアラー。

この両車、車格や装備の違いはあれど、2列目や3列目の使い勝手はあまり変わりません。子供には十分なサイズのシートや、とても便利なシートバックテーブルや巻き上げ式サンシェードが装備されます。フランス車の実用性へのこだわりには目を見張るものがあるのです。
プジョー5008の2列目。
余談ですが「7人乗りは要らないが3席独立式の後部座席は欲しい」という方には、プジョー・リフターやシトロエン・ベルランゴという選択肢もあります。特にベルランゴは日本でも人気ですね。こちらは本国ではロングボディの7人乗りが存在するものの、日本では商品戦略の関係上、5人乗りだけが輸入されています。
■ドイツの3列コンパクトMPVの最後の砦
な、なにっ!2列目3席独立式は欲しいけど、フランス車には抵抗がある!?
ま、まあ、そういう方もおられますよね…そんな方のためにはフォルクスワーゲン・ゴルフトゥーランがあります。こちらはシャランとは違いヒンジドアですが、全長は4.5mとコンパクトサイズ。ドイツ車でヒンジドアのMPVとしては唯一の選択肢です。
現行モデルは2016年発売と新しくはないものの、アップデートが重ねられています。運転支援装備では、最新の同一車線維持機能である「Travel Assist」はつかないものの、ACCやLKAはついてきますし、デジタルメーターや「Discover Pro」も装備できます。また、シートバックテーブルや後席用サンシェードが装備される点も家族持ちには有難いですね。

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フォルクスワーゲン・ゴルフトゥーラン
■ここまで解説すればもう迷いようがないのではないでしょうか。
というわけで、最適な3列シート7人乗りの輸入車は見つかりましたでしょうか。輸入車でもライフスタイルによってさまざまな選択肢があることがご理解頂ければ幸いです。
と、冒頭の画像をツイートしたところ、秒で「BMW 2シリーズグランツアラーがないですね。」とご指摘を頂きました。確かにグランツアラーも3列シート7人乗りの輸入車です。
3列輸入車ウォッチャーを自称し、過去に実際に試乗もしている私が2シリーズグランツアラーの存在を忘れていたはずはなく、なんというか、その、つまり記憶の引出しがすこし硬くなっていて、その時は偶然出てこなかったわけでありまして、いま現実にこうして思い出しているということは確実に記憶に刻まれているわけでして、これを「忘れた」と呼ぶのが果たして正しいのかどうかは、医学的精神学的に議論のあるところかと思います。
なお、発売当初はBMW初のMPV、メルセデBクラスのライバルということで話題になった2シリーズグランツアラー(&アクティブツアラー)ですが、結果を見れば少なくとも日本ではBクラスの圧勝であり、グランツアラーを都内で見かけることも少なくなってきました。
2015年の発売から6年が経過し、パッケージングや装備面、アップデートに対するメーカーの取り組み具合をみても、正直に言ってあまり語るところはなく、今となっては積極的にお勧めするモデルではありません。
なお、欧州の報道によると、5人乗りであるアクティブツアラーの2代目は2021年末に発表されるとのことですが、3列シート7人乗りのグランツアラーは廃止されるとされています。
はい、グランツアラーのことはすっかり忘れておりました。

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忘れられたBMW 2シリーズ・グランツアラーと一緒にお別れです。それではまた次の記事でお会いしましょう。

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